ちょっと前の話なんですけど、高2の息子と中2の娘が、うちの2階のピアノの置いてある部屋の壁に、透明で立体のおじさんの顔が浮いていたって言うんです。
私はぶったまげて、「うそでしょ?」と信じようとしませんでした。
どうせ2人で口裏合わせて私をからかおうとしているんだろうと思って。
でも、2人ともずっと真顔で「そうそう、おじさんだよね」、「うん、透明だよね」、「壁の真ん中らへんでしょ?」、「そうそう」なんて言ってて、どうもウソっぽくない…。
でも、本当にゆうれいを見たなら、なんでそんなに落ち着いて「そうそう」なんて言ってられるんだ…と思い、「普通はもっと慌てるでしょ?なんでそんなに落ち着いてるの?」と聞いたら、
「最近は見ないし」、「うん、そういえば最近出ないよね」なんて言っている…。
どうやら2人の話では、この家に越して来てから、ちょくちょく夜にそのおじさんが壁に出現していたらしい。
でも、半年前くらいから姿を見かけなくなったと。
で、どうもおじさんは体がなく顔だけらしい。
「顔だけなの?」と聞くと、
「うん、顔だけ」
「顔だけが浮いているの?」
「そう」とのこと。
「でも悪い霊じゃないと思うと」と息子。
「なんで?」と聞くと、
「じっとこっちを見てるだけで何もしないし」と。
で、娘はそのおじさんが笑っているのを見たことがあるらしい。
「笑ってたのは1回だけだけどね」だと。
2人とも夜中に目を覚ましてトイレに向かう途中におじさんに遭遇するんだと。
ちょうどその部屋の先にトイレがあるので。
っていうか、2人ともそんなに夜中にトイレに行ってたことにびっくり。
そして、「最初に見たときママに言ったじゃん!」というのである。
「最初は怖くてさぁ…。ママに言ったのに、ぜんぜん信じてくれなくて」
えーー!
いや、聞いてないよ!?
そんな怖い話を聞いたら、忘れるわけないし!
でも、2人は私におじさんのことを伝えたらしいのです。
私にはまったくその記憶がないというのも、何だか信じられません。
さらに娘が、私のベッドの上に足がドンと置かれているのを見たことがあると。
「ママの足だったんじゃないの?」
「いや、足だけだったし」
なんと腕がドンと置かれていたこともあると。
「ママの腕だったんじゃないの?」
「いや、腕だけだったし」
もう何なの!?
この家、怖過ぎる!!
で、足や腕は娘の幻覚としても、透明なおじさんは2人とも見ていたということでさすがに夢や幻覚で片付ける気になれず、少し調べてみました。
すると、霊のレベル?によって出方がいろいろなようで、一番力があるのがもう人間かと見紛うほどくっきり人間そのもののように見えて、次が透明で立体になるそうです。
つまり、うちのおじさんのパターン。
そこそこ力のあるゆうれいだったらしい…。
私は一度も見たことがないんだけど、それ以来こわくてその壁を見れなくなってしまった…。
夜にひとりでその部屋に入ること自体、もう怖くていや。
でもまぁ、小さなトラブルはあるものの、これまで家族の誰も大きな病気もケガもせず、家族みんな仲良くやってこれたんだから、たぶん子どもたちの言うように悪い霊ではなかったんだろう…と思いたいです。
と言うか、2人の幻覚か夢であって欲しい…。